路地裏にさりげなくお店を構える。看板もないのでちょっとわかりづらい。入口に置かれた植栽が目印。
その日のラインナップは壁に掲げられた木札に記されている。
コースのみのお店で、座っていれば順次串が供され、ストップを掛けるまで続く。
串の前に箸休めの漬物と大根おろしが供された。漬物は程よい漬かり具合でいい合いの手になる。
かしわ
かしわが最初に出てきたのは予想外。表面はカリッと。肉厚で身は柔らかく靭やか。タレの塩梅もいい。
はつもと
プリッとした食感で噛めばコリコリとして旨い。この日、1,2を争う一本。
白玉
うずらの玉子はお店による差異を感じた事がなかったが、こちらでは半熟トロトロの見事な火入れ。
なす
単になすを焼いただけでなく、かいわれやネギと共に一品料理として食べさせてくれる。
さびやき
身はしっとりと瑞々しく、本わさびも香り高い。
つくね
しっとりとジューシーな仕上がり。
アピオス
イモ科の植物なのだそうでほんのりと甘みがある。
振袖
こちらは肩肉でタレではなく塩で。見た目は胸肉のような淡白な印象だが意外としっとり。
血肝
火入れはレアで申し分ないと思うのだが、なぜだか不思議と感動がなかった。
ぼんじり
脂のりが上々でほどよい弾力感。脂身がほの甘い。
オクラ
炭火で焼くとひと味も違った美味しさ。
せせり
肉質としては先程の振袖に近いイメージ。こちらは塩で。そしてレモンをひと絞り。
ちょうちん
こちらは一転タレで頂く。コクがあって美味。
首肉
串の最後は首肉で。皮目の脂身と肉のバランスがいい。こちらで串はストップ。
スープ
出汁の旨味が濃厚で鶏の旨味が凝縮している。
アイスクリーム
ブリュレスタイルのアイスクリームで爽やかに締めくくった。
とりそぼろごはん
流石にお腹いっぱいになったのでこちらはお土産で。かしわとししとうが入る。そぼろには鶏の出汁が染みていて味の濃さのバランスもほどよい。
串はどれも秀逸で肉質、火の通し、タレと三拍子揃っている。そのせいか軽やかでついつい食べ進んでしまう。木札にないものも供されたのでそれが全てでは無いようだ。