エスキス(フランス料理/銀座)
和のテイストと想像力を掻き立てられる料理

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ストーリー仕立ての料理構成

前回伺ったのが2017年だから実に5年ぶりの訪問になる。以前は客席から厨房の様子が見えていたが、大きな囲いに覆われてしまい全く見えなくなってしまった。コロナの影響に因るものなのだろう。その囲いがあるせいか、以前よりも心持ち薄暗くなった気がした。

メニューのスタイルがこれまでとガラリと変わった。まず、目につくのがメニュー全体にタイトルが書かれていること。「真実の旅とは 感性の発芽にして」とちょっと哲学的な言葉が記されている。

更に個々の料理にもタイトルがあって、ひとつのストーリーを形成している。そして、全体を通して1つのストーリーとしてシンフォニーの様な構成で料理が進んでいく。敢えて調理法には触れず、タイトルの横に使用されている食材のみ記されている。

和のテイストは健在!それどころかより強く!

使用している食材然り、調理法然り、リオネルの和への傾倒は以前にも増して強く感じられた。これには菊乃井で1年間修行経歴を持つフランス人を新たにセカンドに迎い入れたことに依るところが大きいのだろう。

調和

それは一皿目から現れていた。いかにも和の包丁の入れ方で見た目にはこはだの寿司にしか見えない。

酢の代わりに甲州ワインでこはだをマリネし、表面にはレモンバームが散りばめられている。こはだの下にはお米ではなく人参と金柑を使用。それによって寿司に見たているのだが、まったく違和感がなく調和しているところが凄い。その素材を組み合わせるアイデアにも脱帽である。

冬の大地

バースニップという人参にも似た根菜と羊乳を使用したババロア仕立ての料理。黒い部分はトリュフのジュレで、雪に覆われた冬の大地をイメージした皿に仕上げている。

ワインはグラスでムルソーを。

烏賊に蕪という白い食材にからすみとミカンのオレンジで光を演出しているのだろう。添えられたマリーゴールドが冬から春への移ろいを表現していて料理の色彩とタイトルから想像力を掻き立てられるひと皿。

ここで1つ目のライ麦を使用したパンが供された。粉の旨味が濃厚で美味。

旋律

冬をイメージしているのかここまで全体を通して白い料理が多い。白子のソテーはほどよい火入れでトロリとした食感。これにカリフラワーのムースと合わせ、アクセントとしてベルガモットを使用している。

琥珀

ノドグロを鱗を付けたまま焼いた所謂、松かさ焼きにしているので琥珀色の仕上がり。パリパリと香ばしく濃厚なビスクソースとの相性も抜群。添えられているのはアンティーブ。

ワインはここからヴォーヌ・ロマネをボトルで。香り豊かで魚にもよくマッチしている。

テリトリー

メインは鹿肉。見事なロゼ色で2段階の火入れでかなり長い時間を掛けてじっくりと焼いているという。火入れの見事さもさることながら、素材の鮮度の高さも目を見張るものがある。臭みなどまったくなく、鉄分も殆ど感じられない。これだけの鹿肉はかつてなかひがしで頂いた鹿の刺身以来と言っても過言ではない。

添えられているのは根セロリと貴腐リンゴ。いずれも鹿が生息していて、生前食べていたものが添えられている。鹿が生きていた時の原風景を切り取った様な一品で、このタイトルにも納得。

直感

豆腐と柿とかぼちゃを使った一皿目のデザート。言われなければ豆腐とはわからないほど食感が滑らか。

特にお願いした訳ではないがデザートワインを供してくれた。

戒め

ヨールグルトのアイスクリームの下には洋梨のコンポート。くるみとクッキー、ホイップクリームを添えたデザートで料理は終了。アイスクリームは滑らかで丁度いい温度感。バニラよりも主張が弱い分、周りに添えられたものと一緒に頂く時に邪魔にならない。

最後の締めにはエスプレッソとプチフール。

これまで以上に和の食材への拘りを感じさせる料理で、更にはストーリー性を持たせた考えさせられる料理へと進化した印象で完成の域に達している感じをひしひしと受けた。

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