リベンジ
開店15分過ぎに到着するも何とか1回転目の末席に入ることができた。
ランチは漢方三元豚と六白黒豚の2種類が用意されていて、上ロースになると60gボリュームがアップするが、これなら上でなくてもクオリティには差はないと判断して漢方三元豚のロースかつ定食を。
卓上には塩は2種類。ペルーのインカ塩と高知のあまみ塩。
後者は日本にまだ海水塩が海の精など数えるほどしかなかった時代に気に入って使っていたので懐かしい。
注文を終えると直ぐに豚肉を玉子にくぐらせたので、ははーん、これが自分が頼んだものだろう。と思って作っている様子を観察。
この日は開店と同時に入ったお客も多いものと思われるので、最大15分ほど開きがあるのは間違いない。
まず、その開店と同時組と思われる4,5人分が出された。少しすると揚げ終えたとんかつを大量にて休ませている。これが第二グループなのだろう。
休ませる時間をある程度かけるのだなと思いながら、この様子ならここから15分ほどかと覚悟を決めた。
少ししてとんかつに包丁を入れるサクッサクッと心地いい音が響く。何ともいいリズム感。これは楽しみだ。と思っていると第二陣に自分の分が含まれていた事に驚いた。
摩訶不思議!あの卵をくぐらせたとんかつはまだ揚げてもいなかった筈だが。。後でわかったのだが、お弁当も用意していて、ある程度あたりをつけて前もって用意し、タイミングが合わなければお弁当にという算段だったのだろう。少しでも効率的に回転させるためのいいアイデアである。
少し横道に逸れたが、結局、注文してからは7分ほどで供された。
漢方三元豚のロースかつ定食
左画から3番目がひっくり返された状態で供される。
うっすらとしたサーモンピンクの火加減。それも全体に均一に火が通っている。
口に近づけるとラードの香ばしい香りが鼻をくすぐる。
肉はとても柔らかい。ジューシーで噛みしめる毎に旨味が広がっていく。
ひと口目はそのままで頂いたが、何もつけなくても十分に旨い。
続けて塩をつけて。脂の甘味がより際立つ。脂の甘味が強いのも特徴のひとつである。
塩に関してはどちらも甲乙つけがたいが、判官贔屓であまみという事に。
ソースは割と個性が強いタイプでしっかりとした最初は甘みを強く感じ、あとから辛みがくるタイプでかなりメリハリが効きすぎているので、きゃべつはもとよりとんかつとの相性は?である。
不思議なのは衣。剥がれないこともないがあくまでも許容の範囲。切る時はサクッとした小気味いい音だったにも関わらず、べにょべにょと柔らかい。体験したことのない食感である。休ませる時間が長すぎて油が戻ったのかとも思うが、かと言って油切れが悪い訳ではない。これでサクサク感があれば最強だと思うのだが、これは一体何なんのだろう。
きゃべつ、ごはん、お漬物にも手抜きはなく、しっかりと甘みが出ている豚汁も美味しい。
これでトータル1000円はお値打ちである。