創業100年を超える老舗
以前、偶然通り掛かった時から気にはなっていたのだが、営業が平日昼のみなのでなかなか機会に恵まれなかった。近くに所要があったので、ようやく訪問が叶った。
こちらのお店では入口で会計を済ませてから席につくシステム。趣きのある雰囲気で店内に立ち込めるごま油の香りが食欲をそそる。
お品書きには定食も用意されてはいるものの、ほぼ天丼専門店と言ってもいいほどで、天丼が2種類と天重が用意されている。今回は丁度、真ん中に位置する上天丼を注文した。
上天丼
海老が2尾にいんげん、イカのかき揚げというラインナップ。種類こそ少ないがこれが結構なボリュームだ。
衣はタレを纏っているのでサクサク感はあまり感じられないがごま油の香りがしっかりと感じられるもの。
タレはやや甘辛めの江戸前風のもので濃すぎバランスは悪くない。
天丼の中と上の違いは具材以外にも漬物にも格差がある。中は沢庵の漬物だけだが、上になるとよく味の浸かったキャベツのぬか漬けが供されるところがちょっと面白い。これにお吸い物が付くが、どちらもすっきりとリセットしてくれるのでいい合いの手になる。
この手の天丼を頂けるお店も少なくなっただけに貴重な存在。
跡継ぎのいない老舗の閉店が最近多いように感じられるが、揚げ手はそこまで老齢ではなさそうなので、まだ暫くは大丈夫そうだ。