予想外の人出
先週は3連休ということもあって、土曜日は朝早くから多くの観光客の姿が見受けられた。その翌週ということもあって、少し落ち着いているのだろうと想像していたのだが、予想に反して先週を上回る人の多さである。
まだ、9:20。通常、飲食店も一部を除き、それほど混まない時間帯だ。念のため、青果棟を覗いてみると、大和寿司の行列が4列にも伸びているではないか。TVなどで紹介されたのかも知れないが、こんな行列は初日以来である。
お店によってまちまち
この日は管理施設棟へ足を運んだ。人の流れは多いものの、この棟はまだ比較的、人出が少なく、並んでいたのはわずか1店舗のみ。行列をよそに一番奥にあるこちらのお店を訪れた。
まだ、お客は誰もいない。その状況に少し不安にはなりながらメニューを眺めた。
一番安いものでも4,500円からと、価格は他店と比べると少し高めの価格設定ではある。
高級感溢れる佇まい
店舗のスペースはどこも一緒の筈だが、とても広くと感じる。
よくよく観察すると、どこのお店でも目にするネタを入れるショーケースの趣きが異なることに気づいた。木で縁取られているのである。
実際に職人さんは使いにくそうではあったが、高さが低く、一部のスペースしか使っていないため、オープンなスペースが確保されているので開放感が感じられる。
また、カウンターと食材が置かれたスペースも全て木が使われているので一体感に包まれて、居心地の良い空間に仕上げられている。
真ん中のコースに
メニュー内容の違いを伺った上で、3種類あるコースから、真ん中のコースをチョイス。
まぐろのづけがづけと中トロになったり、うにが加わるなど4,500円のコースとネタが異なる様だ。
新生姜
こちらのお店では、がりの代わりに新生姜が供される。塩梅がよく、これはこれで面白い。
ぶり
長崎産のぶりで、脂が乗っていて旨い。握りは全体的に上品で小ぶりだが、ネタと酢飯の大きさのバランスがいい。また、ネタにはあらかじめ煮切りを塗ってくれる。
鯨の赤身
こちらは鹿児島産。臭みはまったくなく思いの外、すしだねとしてマッチしていた。
中トロ
すしだねはショーケース以外にも木箱に収められているものがあり、まぐろはそのひとつ。
今回、頂いたのはボストン産の本マグロ。国内産に比べていささか香りが弱い気がした。
しめさば
こちらも九州。大分だったかな?赤酢の酢飯との相性がいい。
しまあじ
最初にショーケースからぶり、しめさば、しまあじを取り出し、切り身にしていたので、てっきり一度に出てくるものと思ったのだが、1貫ずつ供してくれるので好感が持てる。ただ、その分、回転は悪いと思われるので並んでている時は注意が必要。
のどぐろ炙り
こちらはバーナーで皮目をあぶって供される。また、煮切りではなく、擦った岩塩で食べさせてれる。
ホテての磯辺巻き
こちらは煮切り?をまぶしてから炙る。香ばしい香りが鼻をくすぐる。
うに
塩水うにを使っているので素材の持ち味を堪能できる。この塩水というところがポイント。
そのせいか色艶が違っていて変に黒ずんでいない。それは味にも反映される。
誤解を恐れずに言うと産地や種類にも増してミョウバンを使っていないことが大切だと思う。
車海老
しっかりと甘味が乗って素材の良さが感じられる。
のりのお椀
思ったより少し蛋白。
づけ
これも同じボストン産だろうか?中トロと同様の印象だ。
ひもきゅう
お寿司としてはこちらでラスト。巻物よりもかえって好印象だった。
玉子
ストイックな味わい。もう少し甘味を立たせるなどインパクトを持たせてもいいように思えた。
今回、たまたま貸し切りに近い状態だった事もあってゆったりとした時間を過ごせた。
混雑時はわからないが、ゆったりと楽しみたい方には選択肢のひとつと思う。
折角ならわさびにもう少し気配りが欲しいところ。
なお、こちらのお店は9時からの営業となる。その代り、閉場の17時まで営業されている様なので、遅い時間でも食べられる貴重な一軒と言えよう。ただ、その分、遅い時間は結構、混雑している事が多いようだ。