連休明けの土曜日
豊洲市場の飲食店では補助金が出ないことからアルコールの提供を行っている店舗もあるらしい。
との情報に期待してと言う訳ではないが、久しぶりに連休明けの土曜日に出かけてみた。
驚いたのは人の少なさ。13時半過ぎの遅めの時間帯だったということもあるのだろうが、それにしても驚くほど人がいない。まず、水産卸売棟に行ってみると既に閉まっているお店もあり、開いているお店を覗いてもどこも1,2組いる程度で閑古鳥が鳴いている状態。ただアルコールを飲んでいるか判別はできない。
続いて、水産仲卸売場棟に。こちらも同様にガラガラで歩いている人は5,6人程度。
ならばと、何度も行列に振られたこちらのお店に行っていみることに。これまで平日の5時過ぎに訪れた時も列が長く断念したことがある。
お店の前に行ってみると行列はない。これはと思って聞いてみるとちょっと待って貰えれば入れるという。行列がないのはお店の前に並ばせない様にしているからで、おおまかな時間を知らせ、時間になると電話で連絡をくれるのでその場を離れていられる様になったのだそうだ。とは言え、まだ空きがあったのは幸運だった。結局、ラストの客となり「売り切れました」の立て看板が出された。
それでも15分ほど待たされたが、長いときは6時間待ちもあるというお店で15分はありがたい。
寿司大劇場
お寿司は4,800円のおまかせセットを。割高な豊洲市場の中にあって高めの値段設定だ。
まず、お茶とガリが運ばれた。残念ながらこちらのお店ではアルコールの提供はない。
続いて、アラ汁が供された。こちらにはアブラボウズなどが入っているものと思われる。
これまで伺った豊洲市場のお寿司屋さんでは職人さんが黙々と握っているお店がほとんどだが、いい塩梅でどのお客さんに対してもコミュニケーションを取ってくれる。折角の時間なのだから楽しんで帰ってもらいたいというサービス精神に溢れていてところが人気たるところでもあるのだろう。
沖縄産本マグロ
いきなりマグロの先制パンチ。脂のりがよく香りも高い。
マゴチ
鯛や平目ではなく、コチというあたりが面白い。
玉子焼き
焼きたてを出してくれた。まだ前半戦なのに。。。と思ったが甘さはほとんどないふんわりとした食感のストイックな玉子焼きなのでこれならば最後でなくてもいいのかも知れない。
銚子産金目鯛の昆布締め
こちらは昆布じめに。脂がのっていて旨い。
蒸しあわび
こちらはツメではなく煮切りで食べさせてくれる。金目鯛しかり、生の魚だけではなく、キチンと江戸前の仕事がしてあるところがいい。
鹿児島県産アジ
特に出水のアジということではないようだが、今年は光り物がいいだけにクオリティが高い。
づけ
続いてはづけ。しっかりとまぐろの香りが感じられるが、先の沖縄のまぐろに比べると香りがいささか蛋白だったので違うマグロなのかも知れない。
東京湾の太刀魚
太刀魚のお寿司は珍しいが、水分が多すぎて蛋白なのではないだろうか、と思っていたのだが、炙ることで水分を飛ばしてくれるのでキチンとすしだねとして成立していた。
巻物
鉄火とたらこの巻物。これが最後ではないところが面白い。
穴子
煮穴子タイプの穴子というところが嬉しい。
のどぐろ
最後は何でも好きなものを1貫握ってくる。リピートでもいいし、あるものなら何でもOK。
今回はのどぐろをお願いした。少し炙ってから出してくれたのだが、脂のりがよくこれは正解だったかも。
この内容であれば4,800円はコスパが高い。
話をしながらなので他店と比べても1回転の時間が掛かる。だから待ち時間も長くなってしまう。
それでもひときわ長い列ができる理由がよく理解できた。