さりげない佇まい
コンクリートの壁に硝子張りの窓。ゴールドの看板には控えめのフォントで店名が刻まれている。
高級感溢れる佇まいながら派手さはなく、まわりの景観に溶け込んでいる。
テイクアウトが中心だが、わずかながらイートインのコーナーも。
いろとりどり
ショーケースを覗くといろとりどりの品々が整然と並ぶ。
どれも見るからに完成度の高さがひしひしと感じられる。
迷った挙句、タイプの異なる3種類のケーキを購入。
ゼウス
スペシャリティのひとつ。何とフォアグラのフランが使用されている。
これをベースに上に林檎のキャラメリゼ、シブーストクリーム、キャラメリゼという構成。
臭味などはまったくなく、フォアグラのコクとシブーストクリームの食感のコントラスト。
林檎のキャラメリゼとカルバドスの香りがいいアクセントになっている。
そのため、カルバドスと頂いても相性がいい。
リュクス
こちらもスペシャリティ。チョコレートムースをベースに外側はブラックチョコレートのグラサージュでコーティング。
ムースの内側は黒トリュフクリーム、マロングラッセ、チョコレートのビスキュイという内容。
トリュフの香りが色濃く、全体的にコクがある。これにはマロングラッセもひと役買っているのだろう。
ブラックチョコレートのビターな苦みが大人の味わいを演出している。
ヴェール
ピスタチオクリームをレモンのナバージュでコーティングし、更にフェンネルとピスタチオが彩る。
中に入っているフェンネルとレモンのジュレが爽やかな香りを放っている。
アストランスで修業した経験を持つパティシエが作り出す世界はどれを取っても食材の組み合わせ、構成力が際立っている。次はフランボワーズ系のケーキに挑戦したい。