昨年6月にオープンした新店
氏神様に参拝した後、前々から気になっていたこちらのお店に赴いた。
葛西橋通り沿いにあり、ラーメンの有名店「こうかいぼう」の隣の建物になる。
開店時間になると店主自らの招き入れで店内に。この時点ではわずか3組だったが、気がつくと直ぐ満席に。
店内はカウンターとテーブル席に分かれていて、各テーブル間に仕切りがあるので個室の様に使える。外観同様、趣きのあるモダンな雰囲気で居心地がいい。
事前の調べでいくつか試してみたい料理があったのだが、開店までの時間に表に出ていたメニューを見るとあまりにセットメニューが魅力的だったため、こちらを選んだ。
まずはビールでお清め。お通しには揚げそばが供された。幅が広いが適度な柔らかさがあって風味もよくビールのアテとして申し分ない。
玄庵膳
ほどよく飲み進んだいいタイミングで運ばれてきた。膳と言うだけに一度に全てが運ばれてくる。せめて呑んでいる客には事前にそばだけ少しタイミングをずらして供してくれるとありがたい。
左上から天麩羅、お漬けもの、せいろ(江戸二八そば)、そばとろ、蕎麦屋の玉子焼、炊きこみご飯の順。
実にワクワクする充実した内容で、結果的にここから日本酒にスイッチした。お酒は黒龍。
まずお漬物を。これが実にすっきりとした味わいで瑞々しい。下には昆布が添えられている。
続いて、そばとろ。麦とそばの身を炊いたものにとろろ芋を添えてある。食感も楽しくお酒のアテとして申し分ない。本当はそば豆腐を頂きたかったところだが、これはこれで十分に満足できる。
蕎麦屋の玉子焼きはひと切れというのは寂しいがあることで膳が華やかになっていい。ポテンシャルもなかなかのもの。
天麩羅は海老。鶏、ごぼう、大葉、プチトマト、舞茸というラインナップ。塩天もしくは天つゆで頂く。衣が厚すぎないところは好感が持てる。そば屋の天麩羅としては上々の出来。
せいろを頂く頃には案の定、水気を失いダマになってしまった。ただ、そばそのもものは香り高くほんのりと甘みも感じられてとても美味しい。
つゆは甘口という評価が多かったが、別段甘口とは感じなかった。出汁の旨味も感じられむしろ見た目以上に濃いストイックなイメージでせいろとの相性もいい。
炊き込みごはんも手の込んだ味付けで決しておまけ程度ではないところが凄い。
料理はこれで終わりではない。更にアイス玄庵最中が付いてくる。皮がパリッと香ばしい。
ひとつひとつの料理にキチンを手を入れていてお飾りの料理がない。手間暇を考えればこれが1,000円台とは恐れ入る。そば自体のポテンシャルも高く、江東区でも屈指の存在。今後も期待でkるお店である。