こちらのお店に初めて来たのは小学生の頃だから、かれこれ、数十年の月日が経つ。
その時の衝撃はいまだに忘れられない。その後、2、3回連れてきて貰っただろうか。
かなり時間が経っているので、お店の外観を見てもあまりピンと来ない。
正直、当時の印象とは違う気がする。
内装にしても同様で、もっと屋台に毛の生えた程度のお店だった様な印象が残っているのだが今となっては知る由もない。少なくても当時の印象に比べて立派なお店になった感が強い。
この日はコース料理を注文。
まずはお通し。当然、貝料理からスタート。
続いてお刺身。
魚は十分美味しいのだが、お刺身も出るんだっけ？
ひたすらに貝を食べ続けた印象が強いだけに当時とのギャップがなかなか埋まらない。
いよいよ焼き貝の登場。とは言え、エビやイカなどの魚介類もある。
やはり焼き貝は楽しい。
貝は焼き上がりに時間が掛かる。そのため、ついつい会話に没頭し忘れがちになってしまう。それでも、油断するまいと焼き上がりのタイミングを見逃さないように、チラチラと横目で気にしながら待っている時間が楽しい。常に戦闘態勢になる焼肉との違いはその点にある。
みそ仕立てのカキは濃厚な味わいでお酒が進む。
長太郎貝と貝のエキスを吸いこんだネギが染みる。
アワビは可哀そうだとは思うが、コンロの上でクネクネする姿が見られなかったのが残念。
締めは貝の出汁で炊き込んだご飯にお吸い物。
最後にデザートでコースは終了。
何だかこの日は最後まで当時の幻影と戦っていた気がする。
やはりこちらに来たらガンガン貝を焼きまくるのがいい。
