国際通り沿いにあるお店
蔵前駅の方が近いが田原町からも徒歩圏内にある。週末のお昼時だったが、お客の姿はまばらな状態。
お好きな席へと言われたので揚げ場の真正面に。
美しい銅製の鍋が2つ。高温の鍋で肉汁を閉じ込め、低音の鍋に移してじっくりと火を通す。仕上げに高温の鍋に移して仕上げる。今回、代替わりしてからは初訪問となるが、このスタイルは以前と変わらない。
おこんだては極めてシンプル。とんかつはヒレとロースの2種類のみ。ほかにポークソテー、エビフライ、オムレツ、サラダのみ。とんかつは定食ではなくごはんと豚汁は別料金になる。
こちらは飲みのものメニュー
飲むつもりではなかったがこう暑いと仕方ない。
お通しは梅水晶。ビールでも生臭くなることなく、コリコリとした食感で梅肉のクエン酸が実に染みる。
卓上にはソースなどの調味料が並ぶ。塩は日本でも歴史が古い海の精。
とんかつロース
じっくりと時間を掛け、15分ほどで供された。その意味でもビールでひと息ついたのは正解。
比較的細めに切り揃えられているが、肉の厚さを考えればバランスとして丁度いい。
肉汁が滲み出る火加減。衣は薄いが豚肉にピタッと寄り添い崩壊しない。油切れがよくサクサクとした食感が愉しめる。やっぱり衣はこうでなくっちゃ。ペリカンのパン粉を使っている事も一因なのだろう。
そのままで頂いてもラードの香ばしい香りで十分に美味しいが、海の精を掛けると脂の旨味が際立つ。
仮にドレッシングがあっても基本的にはきゃべつにはソースメインで食べるの事が多い。きゃべつにですら少し甘すぎたり、辛みが強くて刺々しいと感じることが多く、そう思えるソースはとんかつに掛けても味が突出してしまう。
その点、こちらのソースは特筆に値する。円みがあり、刺々しいところがなく実にバランスがいい。これならば塩と比べても見劣りがしない。
先代の頃、印象深かったひとつがごはん。所謂、べちゃごはんではあったのだが、キラキラと艷やかだったのが印象敵でいまも鮮明に記憶に残っている。今回はまったくタイプが異なる粒立ちのいいタイプでこれはこれで美味しいが、あのごはんに出会えなかったのは少し残念。
豚汁もクオリティが高い。
途中、観察していると鍋に浮いた余分な衣を実に丁寧に取り除き、常に油をきれいな状態を保っていた。
この様な丁寧な仕事ぶりが随所に垣間見られる。
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