四つ目通りを北へ進み、蔵前橋通りを越えて1つ目の角を右に入った処にさりげなくお店を構えている。
前を通り掛かった時ずっと気になっていた。と言うのも都内でも珍しいソロンタンの専門店であるところ。更にソロンタンについて色々と蘊蓄が書かれているので、これはかなり骨があるお店なのだろうと感じていた。外観の写真は通りかかった時の写真で訪問はそれから2ヶ月後のこと。
土曜日のランチに訪問。先客はなし。終始貸し切り状態である。
店内はテーブル席が1つに掘りごたつのテーブルが3つだけの小ぢんまりとした作りで、オモニひとりで切り盛りしている。この地で27年も営業をされているらしいので一定のファンに支えられているのだろう。
壁に掲げられたランチメニューを見ると必ずしもソロンタンだけでなく、各種クッパやスンドゥブなども用意されている。いずれも、1,100円とお値段も良心的だ。
ソロンタン
初見なので看板メニューのこちらをお願いした。こちらのお店ではソルロンタンではなく、敢えてソロンタンと呼んでいる。リエゾンするので発音的にはこちらが正しいのかも知れない。
まず最初にカクテキと白菜キムチの盛り合わせが供された。
いぶし銀の光を放っていて、かなり発酵が進んでいそうな見た目ではあるが、赤い色がどぎつくなく、サーモンピンクに近い色彩。
実際、頂いても確かに発酵が進んでいる。通常、発酵が進んだキムチはどうしてもそのままでは食が進まず、鍋などにしたくなるのだが、こちらのキムチは不思議とそのまま頂いても嫌な感じがしない。
お話を聞くと韓国食材店で売られているようなキムチでも自分のところで作っているところは少なく、中国製が多いらしい。作り方も砂糖を使い1日で作るところが殆どだとか。こちらのお店では砂糖は使わず3日間掛けて作るのだそうだ。
恐らく砂糖の代わりに果物などで代用していると思われる。そのため、自然で優しい味に仕上がっているのだろう。いずれにしてもあまりお目に掛かることの出来ないタイプのキムチであることは間違いない。
少しキムチを食べ進んだところでソロンタンの登場。
かなりの白濁をイメージしていたのだが、予想に反して色は薄め。ライスは別添えではなく、クッパの様にスープの中。塩味も予め付けられているので自分で調整する必要がない。具材には他に牛肉、そうめん、ねぎ、ごまが入る。
スープの色は薄いものの牛骨の旨味が滲み出て、自然で優しい味わいながら、しっかりとコクがある。塩気もベストといえる塩梅でとても美味しい。肉にも味がよく染み込んでいる。
骨があるとは思っていたが、これは想像を遥かに上回る。
次回は間を置かずにオススメされたテジクッパを是非。