4度目の正直
国際通りから少し入った狭い路地裏にひっそりと佇む小体な造りのお店。
縁がないお店にはつくづく縁がないものだ。お店の前まで行って諦めること実に3回。
最初は予想外の土曜日休み。続いては、月曜日の祝日に営業日と間違えて訪問。
そして、3回目はあまりの行列に断念。こうなると次はどんなタイミングで行ったらいいか悩ましい。
この日は午前中に予定が入っていたので、その流れで訪問。この路地裏に辿り着いたのが開店25分前。
既に2人先客がいたが、一巡目はキープできた。時間が経つにつれて列は伸びていったが、開店時でも思ったほどではなかったので、もう少し遅くても大丈夫だったようだ。
店内はわずか7席のL字型のカウンターのみ。小ぢんまりした造りながら、後ろの壁までの距離も保たれているので窮屈感はない。また、小綺麗で清潔感に溢れていて気持ちがいい。
券売機を置かずに事前に会計を行うシステムなので、これが店内の雰囲気を損なわない一助になっているのだろう。しかし、その分、会計にも時間が掛かる。
メニュー
麺類は醤油、塩、生姜そば、おろしそばの4種類のみの少数精鋭だ。これに各種トッピングが付けられる。
後はごはんものとなる。その中でも、かつ丼がひと際、異彩を放つ。
意外と量は多くないだろうと推測して、醤油とおろしそばを注文。どちらにもトッピングは付けなかった。
醤油
麺は細麺と中太のちぢれ麺から選べる。後者は修行先の七彩の流れを組むものだが、ラーメンのビジュアルから前者の方が相性的に良さそうに思えたので、敢えて細麺をお願いした。
調理は注目を受けて麺を揉むところから始まる。そして、丼にタレを入れる際に、醤油お玉の表面張力ギリギリ一杯の量を慎重に見極めてから注ぐ。無駄な動きがなく、丁寧な仕事ぶりだがその分、時間は掛かる。
運よく最初のロットで供されたが、それでもお店に入ってから15分掛かった。
運ばれてきた状態でも麺が良く見える。明らかにスープの量は少ない。
残して欲しくないという思いの表れだとは思うが、量的なバランスとしては少し微妙なところだ。
麺そのものは十分に旨味があり、スープとも良く絡んでいて相性もいい。
細麺と言っても平打ちタイプの麺なのでこのスープであればこれ以上、太い必要はなさそうだ。
スープは醤油の芳香がほどよく香り、シンプルながらバランスがとれたもので外連味がない。
作る際に油状のものをひと玉入れていたのだが、その油分が少し過多に感じた。
もっともその分、丸みのあるスープに仕上がっている。
具材はチャーシューがロースとバラの炙りの2種類が付く。変化は楽しめるものの、個人的にはこのラーメンに炙りは不要だと感じた。選択できるといいのだが。
変わったところではレンコンが入るところでメンマとの食感の違いを楽しませてくれる。
スープが少ないのであっさりと完食。
おろしそば
ラーメンを食べ終えた3分後に供された。
全粒粉を使った麺の旨味が堪能でき、日本そばの趣きが感じられる。
つゆは出汁が香り高く、出来がいい。また、辛み大根の辛さがしっかりと効いていた。
焦がしねぎ油
こちらを掛けて頂くと一気に中華テーストへと変わり、これはこれで悪くない。
滞在時間は30分。お店を出ると開店時よりも長い列ができていた。
そう考えると少し無理してでも開店前に並んだ方が正解の様だ。
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