学生街の喫茶店
代々木駅からほど近い、チェーン店がひしめく一角にひと際、歴史を感じる佇まい。
まるでガロが歌う懐メロの舞台を彷彿とさせる。
店内に入ると老夫婦が給仕をし、その息子さんとおぼしき方がコーヒーを淹れている。
今では代替わりをしているのだろうが、老夫婦がお店を切り盛りしていた頃はまさに
その時代ではなかっただろうか。
メニュー
あらかるとと平仮名で書かれた味があるメニューの表紙。
下の方にはSicne 1971とあるからやはり曲の時代とも合致している。
コーヒーのメニューはブレンドからストレート、アレンジコーヒーまで幅広い品揃え。
今回、ひと際、目を引いたのはこちらの名物メニューのコーナーだ。
この中から、ババロアを頼んでみるものの、まだ出来ていないという。
仕方なく、ジジロアセットをお願いした。メニューのオススメに従ってストロング珈琲を合わせた。
はて、それにしてもジジロアとは一体どういうものなのだろうか?
しばらくして実際に運ばれてきたのがこちら。
ジジロア
何やらドーナツ状のコーヒー色のお菓子。見るとプルンプルンとしている。
所謂、コーヒー味のババロアで素朴な味わい。コーヒーの味はそれほど強くはないので、これなら軽めのコーヒーでも合いそうだ。
ストロング珈琲
デミタスほどではないが、小さめのカップで供される。
ストロングというだけあって、見た目からも濃さがわかる。実際にかなり豆の量を使っていると思われる。
抽出温度は割と高めで、苦みより酸味が立っているのが、ちょっと予想外。
この辺りは好みが分かれるところか。
それにしても外の喧騒とは違い、店内は静かにゆっくりと時を刻んでいる。