久しぶりの訪問
年末年始に何度かチャレンジしたのだが、予約がいっぱいでなかなか訪問の機会に恵まれなかった。今回、ようやく暖簾をくぐる事が出来た。
古い日本家屋のお店で。入口からカウンターが連なり、奥にはテーブル席がある。焼き鳥店としてはキャパシティが大きい方か。
席につき、女将さんや大女将と接していると温かい雰囲に包まれて居心地がいい。
突き出しのウスターソース煮
肝をウスターソースで煮るなんて。主張が強いもの同士で、見た目も無骨。最初に来店した際は、まず口に運ぶまでに勇気がいった。(失礼な話です)ところが、実際に頂いてみるとソースがうまい具合にスパイシーで肝の臭みを消し、ビールが進む。この日は特に塩梅よく仕上がっていた。
お漬物
焼き物の前にこれらの定番メニューで一献。
茄子などは焼き物のお皿に残ったタレを絡めて頂くととても美味しいので是非、お試しあれ。
レバーとヒゾー
レバーは小ぶりながら艶やかな佇まい。程よい火加減で美味しい。
ヒゾーは見た目の通り、ねっとりと濃厚な味わいで内蔵好きには外せない一品。
ひな鳥
こちらは塩で頂いた。しっとりとした仕上がりで大山地鶏の旨味が堪能できる。
次は少し変化球で巻物系を。
ミツバ巻き
今回は塩で頂いた。鶏のささ身ベースの巻ものなので、どうしても蛋白になってしまうのだが、ミツバの香りがいい橋渡しをしていると同時に、その水分がささ身に潤いを与えて美味しい。
アオト巻き
こちらはタレで頂く。各々、単品でも美味しいのだが、一緒になることでまた違った味わいが愉しめる。
鴨ロース
これは、タレでも塩でも旨いが、個人的にはしょう油の一択だと思う。野趣あふれる旨味にしょう油の香ばしさが実に良くマッチしていてキレがいい。
鴨雑煮
長く通っているのに、この日はじめて目にしたメニューだったので、席についた時から気になっていた。
お店の人のおすすめもあって注文してみることに。
さくら家さんを象徴する様な優しい味わいのだし汁。
いつも頂く鳥スープとは違った鴨の旨味が滲み出ている。
焼き物とは違った趣で寒い日の締めにオススメ。
酔鯨
昨年末に酔鯨酒造に訪問した際に聞いた、お酒の話を確認してみると、やはり本当に
さくら家さんのために醸されたお酒らしい。
実際に今回も合わせてみたが、確かにやきとりに相性がいいので是非、お試しあれ。
それ以外にもお酒の品揃えがいいところもこのお店の魅力のひとつ。
今回はこんなお酒も頂く事ができた。
ここまでが2月訪問時のもの。その後、4月にも訪問したので以下に追記。
この日のお通しは鶏皮の煮込み
しょうがが利いていて甘辛く煮込まれている。個人的には先のウスターソース煮よりもこちらの方が好み。
つくね
表面は香ばしく仕上がり、とてもジューシーで美味。
心臓とキンカン
どちらも火の通しの塩梅が実にいい。ハツは臭みが無いのは勿論の事、程よい弾力性があって塩加減も丁度よい。また、キンカンは絶妙な半熟加減で濃厚な味わいが堪能できた。
この日の日本酒
なんと、十四代の斗瓶囲いの双虹が。お店でも目にする事がない貴重なお酒なので頂くことに。
解像度が高く、そして味わい深い。とても貴重な体験が出来た。
他にもこんなお酒も。
日本酒好きにはたまらない。
今回、改めて感じたのはどの串も佇まいが実にいい。実際に火の通しや塩加減の塩梅もよく、代替わりして数年が経ち、今がいちばん脂が乗っているのではないだろうか。それくらい良く感じる。折角なので今の時期に新しいメニューの開発を期待したい。