中国料理百名店だった大三元が閉店し、そこで長年片腕として勤めいていたシェフが独立したお店。
開店当初から気になっていたが、週末の予約が取りにくく、ようやく足を運ぶ事ができた。
場所は三ッ目通り沿いのマンションの1F。店内はシンプルでカジュアルな造りで寛げる雰囲気だ。
この日も当然、予約で満席。料理は予めコースをお願いしていた。アラカルトもメニューも充実。
天然真鯛の中華風刺身
下に敷かれた玉ねぎと添えられたナッツとワンタンの皮のチップと共に鯛そのものの素材が良く、中華風のタレとの相性がいい。ナッツとチップの食感と香ばしさが加わり和食とは全く異なる趣に。
滑り出しとしては十分に期待を持たせてくれる内容だ。
前菜盛り合わせ
盛り合わせは全部で7品。季節の素材ではほたるいか、白魚などが入る。品数の多さもさることながら、どれも丁寧な仕事が施されていて味付けもいい。この盛り合わせにこちらの質の高さが凝縮されている。
ハマグリのスープ
青梗菜、ハマグリ、クコの実が入ったスープ。淡麗で上品な味わいだが、ハマグリの旨味と干し貝柱の旨味がしっかりとしてコクがある。
タラバ蟹の四川ソース炒め
ベクトルとしては甘辛い仕上りだが、四川ソースというだけに辛さはしっかり。
腸粉
腸粉とは広東式の点心のひとつでライスペーパーで具材を包み蒸し上げた蒸しクレープ。プルンプルンの食感でソースも香り高く旨い。
葉山牛特製ソース
牛肉は柔らかく、旨味がある。野菜の火入れもほどよく、シャキシャキとした食感が心地良い。辛みの効いたソースはパンチが効いている。
大海老のマヨネーズソース
大ぶりの海老はプリッとした食感で食べ応え十分。ソースも単調ではなくバランスもいい。
炒飯
お米はパラパラというほどパラパラではなく中庸をいくが、油のまわりが良く味が全体によく馴染んでいる。
杏仁豆腐
トロリと柔らかな口当たりで無難な美味しさ。
コース全体を通してクオリティが高く、満足度が高い。次回はアラカルトで点心や麺類なども試してみたい。