マンガロール地方の料理
銀座INS2の2階にあるインド料理店。
特に目立った外装ではなく、店内も小ぢんまりとした造りのお店である。
料理は南インドの都市マンガロールの料理を扱っている。
バンガロールの間違いだと思っていたが、どうやらそうではないらしい。
お店の説明によるとマンガロールはアラビア海に面した漁師町でグルメの街として知られていて、ココナッツとスパイスが融合した魚介料理を得意とするようである。
メニュー
左上がランチメニュー。それ以外はアラカルトのメニューとなる。かなりバリエーションが豊富だ。
まず最初に供されるのがクミン香るお茶。
お茶と言うよりはクミンがほんのりと香るお湯と言った趣きだが、これが案外染みる。
バンケラズ・セットターリー
ランチメニューからこちらをチョイス。カレーは4種類の中から3種類を選ぶ。
ドリンクもセットになっているのだが、選択肢の中にビールが含まれているところがいい。
かなりの少量を想像していたが、割としっかりと量があるのは好感が持てる。
ビールで軽く喉を潤したところで料理が供された。
なかなかゴージャスな盛合せだ。
インド料理店だが、ナンはなく、選択肢としてはウルドゥドーサかチャパティ、ニールドーサ(こちらは+100円)から選択する。写真はウルドゥドーサである。しかし、個人的にはチャパティがしっとりとして、もちもちとした食感が心地よくとても良い出来映えだと感じた。
カレー
右からチキンティッカマサラ、ベジタブルクルマ、マトンマサラの順。
因みに今回、1/4の選択から漏れたのはロビア豆カレーである。
しかし、次回は意外にもチキンティッカマサラは選択肢から漏れる事になるだろう。
スパイスでマリネして焼いたチキンにトマトソースを合わせたカレーなのだが、マリネがいけないのか、独特の酸味が味を支配してかなり個性的なテイストとなっている。パクチーは大好物であるが、この癖は残念ながら歓迎できない。
ただし、他の2つのカレーはかなりいい。
ベジタブルコルマは十数種類の野菜とココナッツ、ヨーグルト、ナッツ類と合わせてペースト状にしたカレーで、ココナッツ臭はそれほど強くなく、豆の香りが高い。よくあるほうれん草のカレーとは一線を画す。コクがあり、口当たりもまろやかで野菜系のカレーとしてはとても美味しい。
一方、マトンマサラはコクがあって力強い味わい。スパイスの塩梅がよく、味がひとつにまとまっている。
どちらも単品のカレーとして頂きたいくらいだ。
スープ
セットにスープが2種類付いてくるというところが面白い。
スープと言うとしっかりとした味のものを考えがちだが、どちらもサラリとしてスパイスのハーブティー的なイメージだ。詳しい説明はなかったが、左側のスープはバジルの香りが感じられて軽やかなテイスト。右側はもう少ししっかりとした複雑な味わいのスープであった。
デザート
ほどよい甘さのデザートで、色々なスパイシーな料理を食べた後にとても染み入る。
マンガロールの料理はこれまで頂いたインド料理とはまったく経験した事がないテイストでとても興味深いと同時にインド料理の奥深さに触れた気がする。ポテンシャルの高さが十分に感じられたので、今度は魚介系の料理にチャレンジしてみたい。