基本はコース料理
赤坂見附からほんの数分の場所にある。246沿いのオフィスビル2F。ビルの脇にあるこちらの階段を登る。
入口のメニューを確認すると単品で注文できる料理の品数は松阪牛ブラックカレーとハヤシライスのみ。
それ以外の料理は必然的にコース料理となる。
折角ならメイン一品だけでは勿体ない。という事で5,800円のプリフィックスメニューをお願いした。
前菜+スープ+メイン各1品に松阪牛ブラックカレーまたはハヤシライスにデザート、コーヒーという構成。但しメイン料理はプラス料金が掛かるものが大多数を占め、この辺りのメニュー構成は微妙なところだ。
店内はシンプルかつモダンな造りでゆったりと静かに時間が流れている。
まずはこちらで喉を潤す。
続いて、北海道産の発酵バターとミルクパンが供された。
バターはほどよい酸味でシルキーな舌触りで美味。
牡蠣のシャンパンソース キャビア添え
前菜で唯一心惹かれる料理だったので、プラス500円だったがこちらをチョイス。沸騰したシャンパンに安芸産の牡蠣を軽く潜らせた料理で、ソースにも牡蠣の旨味が溶け出していて旨い。ソースにミルクパンを付けながら最後まで頂いた。
オニオングラタンスープ
ストウブのココット鍋で供されるのだが、いかんせんポーションが小さい。
丁寧に炒められた玉ねぎの甘味がしっかりと滲み出たスープは申し分ないのだが、とろけるチーズが常に口にまとわりつき邪魔になる。全般的にチーズは多いほうが正義だと思っているだがこれは別物。折角のスープをストレートに堪能したい。
松阪牛100%ハンバーグステーキ
こちらもポーションは小さめ。まずはそのままお召し上がり下さい。と言うことでデミグラソースは別で供される。進言に従い、そのままナイフを入れると肉汁がじゅわっと溢れ出す。
粗目にミンチされた肉は松阪牛100%というだけあって肉っ気たっぷりで、そのままの状態で頂いても十分に味わい深い。
続けて、デミグラソースを掛けて頂いたが、ソースそのものが上品なテイストでほんのりと感じるアルコールの臭りにも品があっていい塩梅にまとまっている。
付け合せの野菜のソテーも素材の質や火の通しを含めてよく出来ている。
松阪牛ブラックカレー
当店のスペシャリテ。まず最初に甘みが口中に広がり、コクや苦味が続き、最後にほんのりとスパイスが香る。テイストとしてはデミグラソースの延長線上にあるハヤシライスに近いタイプ。
デザート
ここまでの料理はどれもハイレベルだし、サービスもしっかりとしている。
当然、デザートにも期待は膨らむが、デザートとコーヒーについてはごく普通。ここまで脂身が多い松阪牛を2品頂いている上に炭水化物も多いのでかなりハイカロリーだなと思っているところに追い打ちを掛けられるい印象で無くていいのではないかと思ってしまう。
これならば、デザートとコーヒーをオプションにしてその分、低価格するか、ハンバーグなどの単品をしっかりとしたポーションで食べられるメニューを作る(勿論、デザートなしで)ことを前向きに検討して頂きたい。もっとも、デザートのクオリティが高ければそれもやむなしと、このように感じないのかも知れない。