今年1月、清澄通り沿いにオープンした新店
森下駅からも徒歩圏内。派手さのない、さりげない佇まいだが、旨いそばが頂けそうなオーラを感じる。
そば屋では珍しいカウンターのみの小体な造りのお店なので大人数での訪問には不向き。
ビールを頂きながらメニューを吟味。
おそばのメニューは少数精鋭ながら冷たい葱そばなど興味深い品が並ぶ。
肴も種類こそ多くないが、左党の心を擽るラインナップでそば前も愉しめる。個人的には重要な要素。
お酒は日本酒よりも焼酎の方が充実している。ここのご主人は九州出身の方だろうか?
また、定番以外に季節のメニューも用意されている。
この中から、ちょっとテイストのイメージが沸かないこちらを注文。
イチヂクの天ぷら
薄めの衣はカラッと仕上がり、果肉はジューシー。こちらには塩を付けて頂くのだが、そのままでも十分に旨い。つけても軽くがオススメ。必要以上に甘過ぎず、いい酒のアテになる。このイチヂクの天ぷらを使ったおそばも用意されている。
焼き味噌
これこれ。しっかりと塩気が強いタイプでこれがかえって夏場には染みる。
おそば屋さんならではのそば前だ。
天せいろ
イチヂクの天ぷらが良かったので天せいろに。まず、薬味とつゆが運ばれてきた。
わさびは注文を受けてからすりおろしていた。つゆだけでひと口頂くと、見た目通り、やや軽めの味わい。
そば粉は翁の総帥である高橋氏が厳選した玄そばの丸抜きを愛知県にある一門の製粉工場から送って貰い、それを前日に石臼挽きしているらしい。
もっともこの季節なので香りには乏しいが、噛めばほんのりと甘い。つゆは主張せずにそばの持ち味を前面に押し出してくれている印象だ。
天ぷらはイチヂクに比べると衣が厚め。海老が2尾に、ししとう、椎茸、なすと言うラインナップ。別に天つゆを出してくれるところがいい。
使用しているザルは不思議と水気が下に垂れない優れものである。
そば湯はそば粉を足したタイプ。
新そばの季節に改めて訪問したい。